デジタル・ニッポン2020とは

自民党デジタル社会推進特別委員会は、2001年にeJapan特命委員会として発足以来、19年の歴史を有し、党内のペーパレス会議の実施など、先端技術を活用した委員会運営をけん引してきた。2010年からは、DN(デジタル・ニッポン)を取りまとめ、政府に提言を重ねてきている。

本年は新型コロナウイルス感染症対策を行いながら政策議論を深めるため、ウェブ会議にて数多くの企業からヒアリング等を実施した。医療、教育、働き方、防災、スタートアップ、エンターテイメントなど、幅広い業界から現場の声も吸い上げてきたと言える。

約50社にものぼる企業からのヒアリングでは、「押印の為だけに出社しなければならない」など、諸外国の事例と比べても、「日本のデジタル利活用への対応は遅れている」との指摘も多かった。アナログ原則からデジタルファーストへの転換を急ぎ進め、レガシー規制や慣行を見直し、地方公共団体を含めて対応を強化する必要がある。

一方で、コロナ禍によって、私たちはテレワークやオンライン授業を通し、場所に縛られない体験を得た。withコロナ、afterコロナを生きていく上で、東京一極集中型はむしろリスク要因にもなり、我々が目指すべき社会像も変容してくだろう。

デジタル・ネイティブが中心となる、10年後の2030年はどのような日本になっているだろうか――。「デジタル田園都市国家」という概念が大きな鍵となるだろう。

大平正芳首相は「都市の持つ高い生産性、良質な情報と、田園の持つ豊かな自然、潤いのある人間関係を結合させ、健康でゆとりのある田園都市づくりの構想を進める」と述べた。デジタル社会推進の中でもう一度この言葉を見直し、現代に置き換えると、デジタル技術によって働き方等が柔軟になり、どこにいても国民の生活の質は高く維持される「デジタル田園都市国家」が今後のめざすべき国家像となるのではないだろうか。

今回の提言は、「COVID-19でおきたこと」、「危機から学ぶべきこと」、「2030年を見据えた概念」、というフェーズで整理を行い、そのために必要な政策を提言としてまとめた。尚、本年は、慶應大学の村井純教授にアドバイザーとして参画頂き、大所高所よりご助言を賜ったことを付言し、感謝の言葉に代える。

自由民主党デジタル社会推進特別委員会事務局長
衆議院議員牧島かれん

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